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“無理なくできる範囲で最大限”を積み重ねて。コミュニティのあちこちに“いる”ことで、kintone を使う人の輪を広げたい

執筆者の写真: キンビーズ応援団(Cybozu)
キンビーズ応援団(Cybozu)
6 時間前
読了時間: 5分

株式会社マルテー大塚

石井 健太郎さん



塗装用の刷毛やローラーをつくるマルテー大塚で、事業部門と DX・AI推進部を兼務しながら kintone を担当している石井さん。kintone コミュニティとのつながりはとても長く、2014年の第1回 kintone Café 東京に参加。


毎月の note での発信を続け、kintone 認定資格は全冠、2024年からはkintone Café 東京の運営に携わり、大企業向けユーザー会 kintone Enterprise Circle(EPC)では4代目の会長も務めました。今回はそんな石井さんに、社内での kintone の広がりとコミュニティとの関わり、そして大切にしている“できる範囲で最大限”という考え方についてお聞きしました。

営業日報の置き換えから始まった kintone は、いまやグループの主要企業で600人が使う基盤に


2011年に情報システム部門を兼務するようになった石井さんが最初に任されたのは、営業日報のデジタル化でした。当時の日報は1年分を1枚のExcelで管理し、1日1行、訪問先は1つのセルに社名を並べて書き込む形だったそうです。

転機になったのは、とあるセミナーでした。


「セミナーで kintone の上で動く製品を見ているうちに、『日報なら土台の kintone だけで作れるじゃん』と思ったんです。レコードの中にテーブルを持てるのが日報の入力画面としてちょうどよかったし、見た目の柔らかさも気に入りました。テーブルは絞り込みができないので、そこは最初から JavaScript でカスタマイズする前提で導入しました。」


導入は仙台支店の30人での検証から始まりました。全国の営業へ展開して200ユーザー、営業事務まで広げて350ユーザー、さらにワークフローも kintone に移したタイミングでグループの主要企業の600ユーザーへと拡大していったといいます。

利用が広がるにつれ、アプリをつくる人を増やすことが課題になりました。そこで2022年から始めたのが、社内の kintone 学校「キントレギルド」です。


「それまでは、会社から見ると『kintone は情シスの仕事』、情シスの中では『石井の仕事』という感じでした。実際にアプリを作っていたのは、私ともう2人くらいでした。キントレギルドでは、始めたころは1期あたり3か月ほど、最近は1〜2か月ほどかけて教えてきました。卒業した人にはアプリ管理権限を渡していて、現場で自分のアプリを作る人がずいぶん増えましたね。現在21期まで卒業したところで講師を交代し、次に始まる22期からは2代目講師に任せることにしました。」


気づけば、コミュニティのいろいろな場所に“いる”ようになっていた


石井さんのコミュニティデビューは、2014年に開かれた kintone Café 東京の第1回。kintone の情報を集めるなかで開催を知り、「勉強しなきゃ」という気持ちで足を運んだそうです。


「札幌で kintone Café というものがあるのは知っていて、東京で第1回をやるというので行ってみたんです。そうしたらめちゃくちゃストイックで、少し説明したらすぐ『じゃあJS書いてみよう』という感じでした。ハードルが高いなとは思いましたが、飛び込んでいかなきゃな、と思ったのを覚えています。」


その後、交友関係が一気に広がったのは2019年のこと。サイボウズ公認 kintone エバンジェリストの松田さんの紹介でサイボウズのキンスキ松井さんと出会い、彼が配信していたコンテンツ『キンスキラジオ』に出演しました。同じ年には kintone hack の予選にも登壇。2020年にサイボウズの運営するオンラインユーザーコミュニティ「キンコミ」が始まってからは、初期から積極的に投稿し、場を盛り上げてくださいました。

 

エバンジェリストになって何か変わったかを伺うと、意外な答えが返ってきました。


「エバンジェリストになる前と後で、特に何も変わっていないんです。毎月 note を書いて、kintone Café 東京の運営をして。やっていることはずっと同じですね。」


コミュニティの中でとにかく顔が広い石井さんですが、その理由もあくまで自然体です。


「エバンジェリスト、EPC、kintone Café、それから認定資格。kintone のコミュニティの中でも細かく分かれていて、お互いあまり交わらないところなんです。たまたま私が全部にいるだけですよ。Cybozu Daysの朝、とあるカフェで集まりましょう、というクロワッサン会も、私は呼びかけているだけで、何もしていないんです。ここにいるから暇な人は来てね、というくらいで。人と人をつなごう、なんて崇高な思想は全然なくて、会ったことがないなら挨拶しておいたら?、くらいの気持ちです。」


大きな理由を掲げるのではなく、ただ“そこにいる”ことで人と人が自然につながっていく。その軽やかさこそが、石井さんの周りに人が集まる理由なのかもしれません。

「頑張ればできる」は“できない”に入れる。“できる範囲で最大限”の先に広がる kintone の輪


インタビューの終盤、石井さんがいつも気をつけているという考え方を教えてくださいました。


「基本的に、無理を前提にした計画は立てないようにしています。よく、できることとできないことを区別しますよね。でもその間に『頑張ればできること』ってあるじゃないですか。私はそれを“できない”のほうに入れたほうがいいと思っています。手抜きはしないで、常に“できる範囲で最大限”でいる。仕事は全部そう考えています。」


この考え方は、チームの運営にも通じているといいます。


「期間限定で頑張らなきゃいけないときはあるんですけど、それを当たり前にしちゃだめなんです。以前、チームの人手が減った時期があって、期間を区切って残りのメンバーで埋めようと決めました。でもその期間を超えそうだと分かった時点で、別の人に入ってもらいました。頑張ればできることを“できる”のほうに入れてしまうと、どこかで破綻するんです。」


時間をかけて作り手を育てるキントレギルドも、コミュニティに“いるだけ”という軽やかさも、この“できる範囲で最大限”に根源があるように感じました。

最後に、kintone を通して実現したいことを伺いました。


「やっぱり、kintone を使う人を増やしたいですね。使う人が増えて、それぞれが業務改善をして、それが kintone の強さにつながる。kintone がずっと便利で安心して使えるものであり続けてくれたら、ユーザーである私たちにとっても嬉しいですから。そうやって私が関われる機会もまた増えていく。いい循環になると思うんです。」


ユーザーとしての実感から生まれる“大きな循環”の中で、これからも“できる範囲で最大限”の関わりを続けていきたいと語ってくださいました。

石井さん、ありがとうございました!

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